ジョン・ヘンリー
- 自分が予測なんてできないと分かっていた。私たちはただトレンドについていく。そのトレンドが初めのうちどれほどバカげて見えても、またどれほど続いても、あるいは終わりがどれほど筋が通らないように見えても、私たちはトレンドについていく。
ボブ・ファレル
- マーケットは、時を経て、平均に回帰する。
- 一方向への行き過ぎや過剰は、逆方向への行き過ぎや過剰を生む。
- マーケットに「今回は違う」はない。行き過ぎや過剰は、永続しない。
- 指数的な上昇や下落を見せるマーケットは、思ったよりも長続きする。しかし、それが「横ばい」で終わることはない。
- 大衆は、ほとんどを「高値掴み」する。安値では、ほとんど拾えない。
- マーケットの専門家が異口同音に言い出すときは、別のことが生じるときである。
ラリー・ウィリアムズ
- 相場で最も重要なのは資産管理である。有能なトレーダーにとって重要なのはチャートにおける支持・抵抗水準ではなく、その日の高値や安値でもない。受け入れる苦痛の程度なのである。自分がどれだけの苦痛を受け入れるか前もって決めておくことが大切である。
- 学び、習い、考え、備え、そして、行動せよ。
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- ファンダメンタルズ分析は、「銘柄や投資対象を絞りこむため(=マーケットテーマを探すため)」であり、現実の売り・買いはテクニカル分析でおこなわないと最適なタイミングでの売買ができない。予測が当たるここと、相場で儲けることは何の関係もない。相場はぼんやりとした相場の方向を当てるゲームではなく、売買のタイミングを当てるゲームだからだ。したがって、ファンダメンタルズをいくら研究しても相場で儲けることは容易ではない。なぜなら、そこには“タイミングの測定”がないからである。
- 上がるのはゆっくりだが、下がる時は異常に早い。
- 相場で一番大切なのは防御で、ストップロス注文を置くこと。
- 逆張りはトレンドに逆うカウンター売買なので、損切注文は必須。
- 損失の最小化と利益の最大化を両立させる注文方法は<トレール注文>。
- 相場で発生する大きな損は、相場で間違った後の処置をしなかったために発生する。相場は一に損切り、二に損切り・・、ポジションに忠誠を尽くしてはいけない。
- 相場は間違ったら必ず損切りを入れなければならない。損切りは相場についていくためのコストだという割り切りが必要。損切りを入れないと、大きなボラティリティが発生した時に損の垂れ流しになり、資金効率が死んでしまう。
- もうはまだなり まだはもうなり。
- 過熱感はチャートで判断。
- 市場の思い込み、ポジションの偏りはどうか、反動に注意。
- イベント前、オーバーナイト、週末越えはポジションを閉じる。
- 勝手な相場予測(自分の希望)は実現の可能性は低いと思うべし。
- 重要なのリスクの有無ではなく、リスクのある資産を適切に分散することだ。
- トレードがうまくいかないときはポジションを減らし、うまくいっているときにはポジションを増やす。
- ナンピンは感情に左右されている。
1.「人の行く裏に道あり花の山」
他人と反対のことをやった方がうまくいく場合が多いという相場格言です。多くの投資家が強気になり、人気が高まっているときは、往々にして相場が過熱状態に達しており、その時こそ静かに利食いするべきとされています。反対に、市場が総悲観に陥っているときは底値圏にあることが多く、そのタイミングで買いに出るのが成功の秘訣とされています。「相場師は孤独を愛す」など似たような意味を持つ格言は多くあります。
またこの格言は投資において多くの人が注目する株や投資先ではなく、その裏にある、まだ注目されていない銘柄にこそチャンスがあることも示していると思えます。個人的にはアナリストとして銘柄分析や銘柄探しを10年以上させていただいているので、この格言が励みになる部分もあります。
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2.「売り買いは腹八分」「アタマとシッポはくれてやれ」
多くの投資家は、最安値で買い、最高値で売りたいと考えがちですが、これらの格言は、その欲望を抑え、完璧なタイミングを狙わずとも利益を確保すべきだと教えています。
「売り買いは腹八分」は投資においても「腹八分目」が大切だという教え。「アタマとシッポはくれてやれ」は、魚の頭と尾の部分は他人に譲り、真ん中の美味しい部分だけを確実に手に入れることが重要だということで同様の意味を表しています。
どんなに経験豊富な投資家でも、相場の大天井や大底を正確に予測することは難しいため、適切なタイミングで少し余裕を持った売買を心がけるべきです。欲張りすぎず、八分目で利食いを行うと考えておけば冷静な判断力を保つことができますし、実現利益を確保しやすくなるのでは。
3.「もうはまだなり、まだはもうなり」
この格言は、投資家の心理をついたものです。「もうこれ以上は下がらないだろう」と思ったときには、さらに下落する可能性があるという意味で、逆に「まだ上がるだろう」と思ったときには、すでに相場が反転することがあります。これは、感情的な売買を戒め、冷静な判断が重要であることを示唆しています。
4.「恐怖の時には買い、欲望の時には売れ」
この格言は、「逆張り」の重要性を強調しています。市場が恐怖に包まれている時こそ、冷静に見ると割安な株が多く存在し、そのタイミングで購入することが成功につながることがあるという教えです。リーマン・ショックやコロナショックの際に、市場が暴落している中で買いに出た投資家は、その後の回復で大きな利益を得た例が多くあります。ただ恐怖を呼ぶような値動きになる前に、普段から相場を見て、銘柄をチェックして、このくらいの水準になったら、この銘柄を仕込みたいなど準備をしておくことがポイントになります。また相場全体のポジションの偏り(買っている人が多く強気相場の時は下げ始めると大きく崩れる可能性があるなど)もチェックする必要があるでしょう。
5.「落ちてくるナイフは掴むな」
相場が急落しているとき、安値で買おうとする投資家は多いですが、この格言はそうした行動を戒めています。急落中の銘柄を買うことは、さらに損失を拡大するリスクが高いとされています。株価が安定し、底打ちを確認してから投資する方が安全だという意味です。慌てて買うことは利益にはつながりにくいといえます。「恐怖の時には買い、欲望の時には売れ」と相反するように思える方もいるかもしれませんが、急落の際に買うのであればチャートの底打ちを確認してからでも遅くないということです。
6.「噂で買って事実で売る」
業績アップや企業の好材料の噂が広がると、株価は上昇しやすいものです。しかし、実際の決算や事実が発表された後には、材料が出尽くして下落に転じることが多いです。例えば良い決算が出ても、事前の期待が高く、既に上昇した後は売られることもあるでしょう。また今月のFOMCでは、直前に0.5%の利下げの可能性が高まり、ドル円がそれを織り込んで下落をしていたことから、実際に0.5%の利下げが決定した後ドル円は反発しました。値動きに対して事前に心構えしておくだけでも対処力は上がると考えます。
7.「休むも相場」
相場には上昇期、下落期、そして読めない停滞期があります。判断に迷った時や、方向性が見えないときには無理に売買をせず、休むことも一つの戦略です。休んで市場の動きを冷静に見極めることで、より良い判断を下すことができる場合があります。これもまた、リスクを管理するための大切な教えです。私も投資が大好きですが、「負けが続いてしまっているときは、リベンジトレードになりがちなので損益が出やすい」「勝ちトレードが続いている時も強気になりやすいので注意が必要」「自分が疲れているときは売買の判断が狂いやすいので勝率が良くない」など経験則でも休みは必要だと実感しています。
8.「二度に買うべし、二度に売るべし」
一度にすべての資金を投入せず、分割して売買を行うことでリスクを分散することを勧めています。市場の動きは予測が難しく、全資金を一度に投じてしまうと、予想外の動きに対応できなくなることがあります。売買を複数回に分けることで、リスクを軽減しつつ、チャンスを最大限に生かすことができます。
9.「遠くのものは避けよ」
日頃からよく知っている企業や商品、地域に投資すべきだという教えです。遠くの知らないものや、自分に馴染みのない分野に投資をするのはリスクが高くなるため、理解できる範囲の投資対象に絞ることが重要です。特に初心者は、情報の少ない、あるいは信頼性の低い投資先を避け、よく調査できるものに焦点を当てることで、リスクを減らすことができますし、決算説明書等も読みやすいと思います。
10.「卵は1つのカゴに盛るな」
この格言は最も有名な相場格言の1つで、投資におけるリスク分散の重要性を示しています。全ての資産を1つの投資対象に集中させると、その対象が大きく値下がりした場合に大きな損失を被る可能性があります。そのため、異なる資産や市場に投資を分散させることで、リスクを分散し、どこかで損失が出ても他の投資で補うことができます。
相場格言は投資家にとって先人の貴重なアドバイスのような側面もあるように思います。自分なりの投資戦略を立て、ニュースやデータをチェックしたうえで、これらの格言を参考にすることで、より賢明な投資判断につながるかもしれません。この記事が皆様の投資の参考になれば幸いです。